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Computerized Adaptive Testing

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ISC2 は、全世界の CISSP 試験に CAT(Computerized Adaptive Testing)方式を採用しています。2025 年 10 月 1 日より、 CC、CCSP、SSCP の試験もすべて CAT 方式のみで実施されます。CAT 方式は、従来の固定(リニア)形式の試験と同じ試験範囲に基づいて出題され、より精度が高く効率的に受験者の能力を評価します。

CAT 方式とは?

CAT 方式では、受験者は、まず合格基準を大きく下回るレベルの問題から試験を開始します。各問題への解答後、採点アルゴリズムは、その結果に基づいて受験者の能力を即座に再推定し、次の問題の難易度を調整していきます。この繰り返しにより、コンピューターは受験者の実力を短時間で高い精度で評価することが可能になり、従来の固定(リニア)形式の試験と比べ、より少ない問題数で正確に能力を測定することができます。

CAT 方式に関するよくある質問(FAQ)

Q:CAT(Computerized Adaptive Testing)とは何ですか?

A: CAT とは、受験者一人ひとりの能力に合わせて、コンピューターが試験問題を出題する方式です。従来の固定(リニア)形式の試験とは異なり、CAT 方式では、受験中に受験者の回答に応じて問題の難易度が調整されます。CAT 方式のすべての認定試験は、各資格の Exam Outline(試験概要)に沿って出題されます。受験者には、その能力を最も効率的に測定できる難易度の問題が出題されるよう最適化されています。CAT 方式の仕組みについての詳細は、https://iacat.org/introduction-to-cat/ でもご覧いただけます。


Q: CAT(Computerized Adaptive Testing)はどのように機能しますか?

A: CAT試験では、受験者にとって試験全体を通じてチャレンジングな問題が出題されることが想定されています。受験者の能力に応じて、試験で出題される問題数は異なります。CAT 方式の試験では、全員が合格基準を下回る難易度の問題から試験を開始します。各問題に解答するたびに、これまでの回答と問題の難易度に基づいて、アルゴリズムが受験者の能力を再評価し、次の問題を選定します。次に出題される問題は、受験者が約50%の確率で正答できるような難易度になるように設計されています。このプロセスを繰り返すことで、コンピューターは受験者の実力をより正確に、効率的に評価します。従来の固定(リニア)型式試験よりも少ない問題数で、受験者の能力レベルを把握するための、可能な限り多くの情報を集めることができます。


Q: ISC2 が固定(リニア)形式試験から、可変長の CAT(Computerized Adaptive Testing)に変更するのはなぜですか?

A: CAT 方式への移行は、ISC2 の認定試験にとって将来への重要な投資です。この変更により、ISC2は公平で、妥当で、信頼性があり、効率的な試験実施プロセスを提供することで、世界中で急速に高まるサイバーセキュリティ人材の需要に応えるという ISC2 のコミットメントを強化します。CAT 方式には、受験者にとって以下のようなメリットがあります:

  • 受験者の能力をより正確かつ効率的に評価できる
  • 試験実施の機会が拡大される
  • 試験セキュリティの強化

Q: CAT 方式で受験できる ISC2 試験はどれですか?

A: 現在、CISSP 試験は全世界で CAT 方式のみで実施されています。さらに、2025年10月1日より、CC、CCSP、SSCP も、 各試験の現在提供されている言語にて、CAT 方式のみで提供されます。


Q: CAT 試験を従来の固定(リニア)形式で受験することはできますか?

A:いいえ。 一度 CAT 方式に移行した試験は、従来の固定(リニア)形式では提供されません。CC、CCSP、SSCP 試験の固定(リニア)形式は、2025 年 9 月 30 日まで利用可能です。2025年10月1日以降は、これらの試験は CAT 方式のみでの提供となります。


Q: CAT試験の受験料はいくらですか?

A: すべての ISC2 資格試験の受験料についてはこちらのページ をご覧ください。


Q: CAT 方式の試験には、どれくらいの試験時間が設定されていますか?

A: CISSP 試験(CAT方式)の最大試験時間は3時間です。医療上の配慮が必要な受験者には、ISC2 による事前承認に基づき特別措置が提供されます。最小試験時間の制限はありません。受験者は、各々のペースで試験を進めることができます。試験への配慮措置が必要な場合は、こちらをご覧ください。

なお、2025年10月1日以降の CAT 方式における試験時間は以下のとおりです:

  • CC / SSCP:最大2時間
  • CCSP:最大3時間

Q: CAT 方式の試験中に休憩は取れますか?

A: ISC2 では、受験中の休憩の回数や時間に制限は設けていません。ただし、すべての休憩時間は、最大試験時間に含まれます。


Q: CAT 方式の試験では、何問出題されますか?

A: CAT 方式のすべての試験において、最少で100問が出題されます。試験ごとの最大出題数は以下のとおりです:

  • CC / SSCP:最大125問
  • CISSP / CCSP:最大150問

各試験には 25 問のプレテスト問題(採点対象外)が含まれています。
プレテスト問題とは、将来の試験で使用するかどうかを評価するために出題される問題です。

例えば、CC および SSCP 受験者が合否判定を受けるためには、最低でも75問のスコア対象(採点対象)問題と、25問のプレテスト問題(採点対象外)に解答する必要があります。

受験者は、スコア対象問題とプレテスト問題を見分けることはできません。そのため、すべての問題に対して真剣に取り組み、提示された情報に基づいて最善の回答を選んでください。

試験 出題数
CC 100-125
SSCP 100-125
CISSP 100-150
CCSP 100-150

CAT 方式では、出題される問題が受験者の回答に応じて調整され、各ドメイン内のコンセプトについて最低限の理解度を示す機会が与えられます。

100問で合格した受験者は、すべてのドメインにわたって十分な知識とスキルを証明したことになります。 一方、100問で不合格となった受験者は、合格に必要な理解度に達していないドメインがあると判断されます。100問を超えて問題が出題された場合、それは特定のドメインでは十分な理解がある一方で、他のドメインでの理解を引き続き確認する必要があるためです。


Q: CAT 方式の試験では、内容はセクションごとに出題されますか?

A: いいえ。試験問題は、セクションやあらかじめ決められた順序で出題されることはありません。 試験問題は、CAT の問題選択アルゴリズムによって、試験内容の概要に沿ってランダムに選択されます。各CAT試験の内容は、試験時間に関わらず、試験概要に記載されたドメイン比率に従って構成されます。


Q: CAT 方式の試験では、問題の見直し(レビュー)はできますか?

A: できません。CAT は、変動型の適応試験であり、出題される問題の難易度は、受験者のこれまでの回答に基づいて決定されます。そのため、一度回答を確定した問題は、後から見直したり変更したりすることはできません。


Q: CAT 方式の試験では、どのように合否が決定されますか?

A: CAT方式の試験では、受験者の推定能力と合格基準との相対関係に基づいて合否が判定されます。採点アルゴリズムは、3つのルールのいずれかを用いて合否を決定するもので、以下の順に適用されます:

  1. 信頼区画ルール(Confidence Interval Rule) - 最低問題数(100問)に達した後、受験者の能力値が95%の統計的信頼性をもって合格基準を上回るまたは下回ると判断された場合、試験が終了します。
    • 能力値が合格基準を統計的に上回る場合 → 合格
    • 能力値が合格基準を統計的に下回る場合 → 不合格
  2. 最大問題数ルール(Maximum-Length Exam Rule)- 上記の信頼区間ルールが適用されないまま最大出題数に到達した場合、受験者の能力推定値は合格基準に照らして評価されます。
    • 能力推定値が合格基準以上 → 合格
    • 能力推定値が合格基準未満 → 不合格
  3. 試験時間切れルール(Run-Out-Of-Time / R.O.O.T. Rule) - 試験時間が終了し、信頼区間ルールが適用されなかった場合、直近75問のスコアを評価して合否を判断します。
    • 能力推定値が一貫して合格基準を上回っていた → 合格
    • 75問のうちいずれかの時点で能力推定値が合格基準を下回った → 不合格
    • 75問の採点対象問題を時間内に解答しなかった → 自動的に不合格

Q: CAT試験は、認定トレーニングプロバイダー主催のイベントや試験施設で受験できますか?

A: いいえ。ISC2の試験は、Pearson Professional Centers(PPC)および ISC2 認定のPearson VUE テストセンターでのみ受験可能です。現在の認定テストセンターは以下のページで検索できます:https://wsr.pearsonvue.com/testtaker/find/testcenter/ISC2


Q: CAT 試験の結果はいつわかりますか?

A: 試験終了後、すぐに結果が通知されます。合格に達しなかった受験者には、最低解答数を満たしている場合に限り、どのドメインに課題があったかを示す診断フィードバックも提供されます。これは次回の試験準備に役立てるための情報です。なお、合否結果には数値のスコアは表示されません。


Q: 合否結果レポートにスコアは表示されますか?

A: いいえ。合否結果には数値スコア(スケールスコア)は表示されません。各ドメインの能力レベルは、不合格となった受験者に対してのみ提供されます。


Q: CAT 試験の再受験ポリシーを教えてください。

A: CC、SSCP、CISSP、CCSP、CGRC、CSSLP、ISSAP、ISSEP、ISSMP の各認定資格プログラムには、試験の再受験を規定する2つのルールがあります:

  1. 再受験までの待機期間があります:
    • 1回目の試験後:30日間の待機期間後に再受験が可能
    • 2回目の試験後:前回の試験から60日間の待機期間後に再受験が可能
    • 3回目以降:前回の試験から90日間の待機期間後に再受験が可能
  2. 12か月間における最大受験回数:
    • 認定資格ごとに、12か月間で最大4回まで受験可能です。

Q: 最小数の問題が出題され、最後の問題が「簡単」に感じた場合、不合格になるのですか?

A: CAT 試験の構造上、受験者が問題の難易度を正確に判断することはできません。試験の最後に出題される問題は、受験者が正答する確率が約50%のものとなるように設計されています。問題が「簡単」か「難しい」と感じるかどうかは、受験者の能力に対する相対的なものであり、試験終盤に出題される問題は、高い能力の受験者であっても困難に感じるよう設計されています。


Q: 合格に必要な習熟度レベルとは何ですか?

A: 習熟度は、受験者の成績を「合格基準」と比較したものとして定義され、不合格となった受験者には以下の3段階でフィードバックが提供されます:

  • 習熟度を下回る – 合格基準を下回る
  • 習熟度が近い – 合格基準に近い
  • 習熟度を上回る – 合格基準を上回る

Q: 試験に合格するためには、すべてのドメインで「習熟度を上回る」スコアをとる必要がありますか?

A: いいえ。受験者は総合的に「習熟度以上」に達することで合格となります。すべての分野で「習熟度以上」を獲得する必要はありません。
ISC2 の試験は補完型試験(compensatory)であり、あるドメインでの高得点が、他のドメインでの低得点を補う可能性があります。
例えば、出題数が多く比重の高いドメインで非常に良い成績を収め、出題数が少なく比重の低いドメインで「習熟度が近い」または「習熟を下回る」であった場合でも、合格する可能性はあります(ただし保証はされません)。


Q: 75問のスコア対象(採点対象)問題に回答して不合格になった場合、それはスコアが非常に低かったという意味ですか?

A: 必ずしもそうではありません。これは、受験者の能力が合格基準を下回っていると、スコアリングアルゴリズムが 95%の信頼度で判断できた、という意味です。そのため、最小限の問題数で合否が確定したことを示しています。


Q: 最大試験問題数を受ける受験者は無作為に選ばれるのですか?

A: いいえ。試験問題はすべて、試験内容の概要に基づいて出題され、受験者の能力に応じた問題選択アルゴリズムが採用されています。あらかじめ決められた問題数が出題される受験者は存在せず、すべての問題は、前の回答内容と試験概要の要件を満たすように選ばれます。
試験は、受験者の成績が 合格基準を上回る、または下回ると95%の信頼度で判定できた時点で終了します。これは、回答数や試験時間の長さに関係なく適用されます。


Q: CAT 試験に向けて、どのように準備すべきですか?

A: CAT 方式と従来の固定(リニア)形式の試験では、試験内容の概要や合格基準はまったく同じであるため、準備方法を変える必要はありません。試験形式に関わらず、適切な時間管理を行い、最低限必要な問題数に対して十分な理由に基づいた解答をする必要があります。
CAT 試験では、どの問題も難しく感じられることが一般的です。そのため、多くの受験者が「試験に失敗したのでは」と感じます。これは CAT 特有の心理的な現象であり、従来の固定(リニア)形式の試験では受験者に的を絞った出題ができないことから、より多くの問題に正解する傾向があります。
しかし、CAT では正解数ではなく(誰もが約50%の正解率となるように設計)、正解した問題の難易度が合否判定に影響します。